従業員が退職する場合の手続きは、① 労働基準法の手続 ② 雇用保険の手続 ③ 社会保険の手続 ④ 税法(所得税、住民税)の手続があります。 

項目 内容
解雇予告 解雇の場合は、30日前までに解雇予告をするか、解雇予告手当を支払わなければならない。但し以下の場合は、必要ありません。
  解雇予告の必要のない場合 注意点
アルバイト 日雇いの場合 1ヶ月を超えて引き続き使用されている場合は、解雇予告は必要
契約期間満了(2ヶ月以内) 当初の契約期間を超えて引き続き使用される場合は、解雇予告が必要
パート 契約期間満了(2ヶ月以内)
正社員 入社後14日以内 ー
給与等の支払い時期

退職時までの給与等は、通常は就業規則で定める支払日までに支払うこととなります。

ただし、退職金以外については、労働者から請求があった場合には、7日以内に支払わなければなりません。

退職証明

労働者が退職証明を請求した場合は、使用者は遅滞なくこれを交付しなければなりません。退職証明書には、次の事項をきさいします。

①使用期間②業務の種類③その事業における地位④賃金⑤退職の事由(解雇の場合は、その理由を含む)

従業員が退職した場合、失業手当を受けるために離職票を受ける必要があります。このため、職安に「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を提出して離職票を受け取り、退職者にわたします。

 届出書類  届出が必要たされる場合  届出先  提出期限  添付書類
雇用保険被保険者資格喪失届   雇用保険の被保険者であった者が離職したとき  事業所管轄の職安   離職日の翌日から10日以内 

 ・雇用保険被保険者台帳

・雇用保険被保険者証

・賃金台帳

 
 雇用保険被保険者離職証明書  同上 注
 受給期間延長申告書

 ・退職後すぐには働けない場合

・定年退職ですぐには求人の申しこみをしない場合

 住所地管轄の職安  働くことができなくなった期間が30日をこえた日から1ヶ月以内

 離職票または受給資格者証

医師の診断書

注 離職する従業員が離職票の交付を希望しないときは、資格喪失届の該当箇所に記載の上従業員の押印を受けることによって、この届け出を省略できる。(離職日に59歳以上の従業員は省略不可)      

従業員が退職した場合は、健康保険被保険者証(被扶養者分含む)を回収して年金事務所に返却します。

さらに、退職者は、退職後2年間に限り引き続き社会保険の被保険者となることができるので、この手続きをする場合には、退職者にこの手続きを助言します。

また、定年退職などで退職者本人の年金の受給権が生ずる場合には、老齢年金の裁定請求についても

助言します。

届出項目 届出が必要とされる場合 提出先 提出期限 添付書類
健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届 社会保険の被保険者であったものが退職した場合、 事業所所轄の年金事務所  退職した日の翌日から5日以内 健康保険被保険者証
健康保険被保険者証回収不能届   健康保険被保険者証が回収できないとき  同上  ー
健康保険任意継続被保険者 資格取得申請書 2ヶ月以上勤務した者が退職後引き続き健康保険の被保険者となることを希望する場合   住所所在地の管轄年金事務所   退職した日の翌日から20日以内  従前の健康保険証の写しまたは資格確認通知書の写し 
健康保険被保険者被扶養者(異動)届   上記任意継続をする場合で被扶養者がいる場合 こちらをご覧ください 
国民年金・厚生年金保険老齢給付裁定請求書  退職者本人の年金の受給権が生ずる場合   最後に勤務した勤務先の所轄年金事務所  受給権がしょうじてから5年以内

 年金手帳

住民票

その他必要書類

 所得税の手続

    従業員が退職した場合の所得税の手続きは、以下のとおりです。

手続き 内容 留意事項
給与からの源泉徴収 最終の給与・賞与から、通常の源泉徴収を行って翌月10日までに納付します。 最終の給与・賞与が12月の場合は、年末調整は、行います。
退職金からの源泉徴収 退職金から源泉徴収を行って、翌月10日までに納付します。 退職金については、住民税の特別徴収もします。
源泉徴収票の本人交付 給与・賞与の源泉徴収票は翌年1月までに、退職金の源泉徴収は退職後1ヶ月以内に、本人に交付します。 ー
源泉徴収票の税務署提出 給与・賞与の源泉徴収は翌年1月末までに税務署に提出します。 ー

 住民税の手続

    従業員が退職したときの住民税の手続きは次のとおりです。

手続 内容 留意事項
給与からの特別徴収

6〜12月の間に退職した場合で従業員本人から残額の一括徴収の希望がある場合は、翌年5月までの未徴収の住民税を一括徴収します。

1〜5月の間に退職した時は、従業員の意思にかかわりなく5月までの未徴収の住民税を一括徴収します。

いずれの場合も、徴収額は翌月10日までに退職者本人のその年1月1日の住所所在地の市町村に納付します。

一括徴収する場合で給与から徴収不足の場合、退職金から徴収できます。
退職金からの源泉徴収 退職金には、住民税が課税されます。特別徴収を行って翌月10日までに退職者本人のその年1月1日の住所所在地の市町に納付します。 ー
市町村への申告 各市町村からおくられてきた住民税の納付書に「給与支払報告特別徴収に係わる給与所得者異動届出書」がありますから、これに必要事項を記入して退職者本人のその年の1月1日の住所所在地の市町に送付します。 ー

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